「福島の原発事故をめぐって」山本義隆

福島の原発事故をめぐって―― いくつか学び考えたこと

福島の原発事故をめぐって―― いくつか学び考えたこと

科学史研究者(と言うだけでいいのかどうか分からないが)山本義隆が、怒りに筆を震わせながら原発ファシズムを糾弾した本。そもそもは雑誌『みすず』用に書かれたものを、単行本化したものらしい。全100頁のハンディな本である。原発をめぐる構造的腐敗を書いているだけでなく、肥大する科学技術幻想を科学史の上に位置づけて議論している点が著者ならではなのだろう。