功利と直観

功利と直観―英米倫理思想史入門

功利と直観―英米倫理思想史入門

現代倫理学では功利主義と義務論の対立という図式が教科書で使われるが、それはたかだか20世紀に入ってから現われたものでしかない。それ以前は、功利主義直観主義の対立という図式だった、と児玉さんは言う。なぜそのような転換がなされたのか。それを英米倫理学の近代から現代における思想史において探ったのが本著である。この問題に関心ある者にとってはよいガイドブックとなりそうだ。岩崎武雄先生の仕事をなぜか思い出した。