近況などなど

来年刊行のエッセイ集のゲラ直しを、ちまちまやってます。私のエッセイ集としては、『自分と向き合う知の方法』がありますが、それ以来じゃないかな。ゲラを再読していて、今回の本は、『自分と・・・』よりも格段に密度が濃くて、作品としての完成度が高いということを感じる。ひょっとして新境地かも。『草』で実用書を書いたけど、今回のエッセイ集は『草』とはまったく趣向の違う本になる。現代社会の難問を、哲学的に簡潔に切り出すという感じ。傷つくこと、現代社会の不条理、赦し、追悼、テクノロジーの罠などなど。エッセイ集の内容は、半分は某紙に連載したもので、半分は書き下ろし。でも連載のほうも、ほぼ人目に触れてないはずだから、読者にとっては書き下ろしと一緒か。出版は春秋社からです。来年の春から初夏になるかな。請うご期待。

近畿大学大越研究室で、環境倫理についての新ネタをしゃべった。ハンス・ヨーナスがらみだが、質疑応答含め、なかなか得るものがあった。これは共著論文として、年内に書き上げて、紀要に発表しようと思う。そのほか来年は英語論文の依頼とかも来たし、ほかの本の話も進行中なので、けっこう執筆が忙しくなりそう。