ニューロエシックスの集会

1月14日に京都大学で開催されたニューロエシックスのシンポジウム「人間改造のエシックス ブレインマシンインターフェースの未来」に、一観客として参加してきた。午前中は、ジェイムズ・チルドレスとミハイル・レベデフという米国からの招待者の講演。午後は、日本の関係者の発表と討論という感じだった。チルドレスは、米国の生命倫理学のパイオニアの一人である。が、発表そのものは、ニューロエシックスについての独自見解はなく、80年代の生命倫理学の枠組みからニューロエシックスはどう見えるかというものに終わっていたように思う。レベデフという研究者は、サルの脳に手術をして脳の準備電位を見るとか、脳で思ったときに画面のカーソルが動くようにするとかの、例の実験をしている人で、ビデオ動画はなかなか衝撃的であった。だが、倫理の話はいっさいなしであった。午後のシンポと討議も、みんなそれぞれバラバラの話をしただけの印象。川口さんが見せてくれた、ALSの患者さんがマクトスを使っている動画は見る価値があった。ニューロエシックスについては、昨年の日本生命倫理学会の分科会でも聴いたが、日本での取り組みはまだまだ・・・、という感じですね。たぶん今後、思わぬ方向に面白く展開する可能性はあると思う。

会場からの質問は、質問用紙に書いてほしいというので、金森さんへの質問を書いたのだが、司会の方に無視されてしまいました。ひさびさに佐倉さんとも話をすることができました。

とりあえずローカルな覚え書き。