管啓次郎・野崎歓編『ろうそくの炎がささやく言葉』

ろうそくの炎がささやく言葉

ろうそくの炎がささやく言葉

311を受けて、ろうそくのもとで詩を朗読するというシチュエーションで、詩や短文を集めたアンソロジー。日本からの参加者のものは書き下ろしである。冒頭の谷川俊太郎の詩が、意外に良い。緊張感あるひらがなの世界を作り上げている。年齢を感じさせないとはこういうことであろう。論理に上がる前の混沌を書くことに徹していて、他の書き手から突出しているように思える。ほかには、明川哲也の「箱」をテーマにした創作エッセイが、なかなか面白かった。少し泣ける感じだ。(朝日新聞「生きるレッスン」でご一緒している)。