モラルのある人は、そんなことはしない

モラルのある人は、そんなことはしない 科学の進歩と倫理のはざま

モラルのある人は、そんなことはしない 科学の進歩と倫理のはざま

フランスのパリ第5大学の学長であり、遺伝学者である著者による、生命倫理への慎重派からのエッセイ。米国のキャスらの保守主義生命倫理学者とどう違うのかをチェックしながら読むのも面白いかもしれない。基本的に、人体改造技術をどんどん応用することに対して懐疑的であり、規制的である。臓器移植に対してもフランス人としてはめずらしく懐疑的。最近ではフランスでも臓器移植を拒否する人が増えたという意味のことが書いてあるがほんとうだろうか。同性愛カップルについては、同性愛婚は否定しないが、同性愛カップルの子作りには反対するというスタンスのようである。