存在の一義性を求めて

山内志朗さんの新著。山内さんは、以前よりずっとドゥンス・スコトゥスの「存在の一義性」概念をめぐって研究しているが、その中間まとめみたいな大作。「存在の一義性」とは何か、と思って読んでいっても、なかなかそれが何なのか書かれていない。引用はあるが、難解。「存在の一義性」の問いとは、「私は存在の一義性ということで何を問おうとしていたのか」という問いでもあるようだ。めまいを覚えるような本である。