大学入試Yahoo!知恵袋カンニング問題

週末に入試監督をしてきた身からすると、これはいつか必ず起きると思われたもの。いくら目を光らせていても、はじめから服の中にスマートフォンを入れられていたら分からないし、トイレ個室でスマートフォンからYahoo!知恵袋を見られても分からない。

もしこれが複数犯罪だとしたら、以下のようでしょう。

(1)問題流出人(この人は受験生の必要はない。バイトでもいい)が、服の中に隠した小型カメラで撮影、たぶん自動アプリで外部に飛ばす。

(2)外部の人が、あらかじめ示し合わせておいたYahoo!知恵袋のIDに問題を投稿。

(3)各所の協力者(受験専門家)が回答を投稿。(あるいは本当に一般投稿かもしれないが)

(4)その組織と契約していた複数の受験者(問題流出人とは別)が、トイレに行き、個室で、あらかじめ指定のYahoo!知恵袋ページをスマートフォンで確認して教室に戻る。

このようだとすると、各所に悪知恵が光っている。もし問題流出人が捕まったとしても、その時点でこの人が取り調べられて失格になるだけで、クライエント受験者は特定できない。クライエントが特定されるのは、大学側が解答をすべて調べたときだけだが、数学では正解がひとつなので確定は難しい。刑事事件になれば、携帯からその知恵袋ページにアクセスした携帯の持ち主を警察が調べればクライエントの発見はできるかもしれないが、クライエントを処罰する法律はあるのだろうか? こういうことに金を出す親の問題も大きい(昔からある裏口入学をさせる親と同じ)

もちろん他の可能性もたくさんあるでしょう。

いずれにしても、入試や定期試験のやり方を、大学側が変えていくしかないでしょう。しかし、授業のレポートや卒論までいまはネットから買うことができるから、教員のほうの工夫がたいへんになるなあ。

ネットが発達したから、ネットでコピーしてそれを適宜文末改変してレポートにする学生があとを絶たない。こういうやり方で大学を卒業することを覚えた学生は、社会人になってもきっとそのやり方をずっと続けていくのだろう。これは麻薬みたいなもので、早めにやめないと本人をぼろぼろにさせていくと私は思う。