父さんへのポストカード

関西クィア映画祭で上映された「父さんへのポストカード」の再上映。父親から性的虐待を受けていたゲイの監督が25年後、その虐待の意味を家族と語る。以下の情報をご覧ください。追加上映もあります。男の子に対する父親からの性的虐待といういまだ言語化されない事実に正面から立ち向かった作品です。

監督からのメッセージ:
http://blog.livedoor.jp/kansai_qff/archives/51816753.html

『父さんへのポストカード』
映画上映会の追加のお知らせ

3月21日(月・祝日)に上映会に参加できない方、
二回・三回と映画を何度も見たい方へ、
『父さんへのポストカード』の追加上映会をします。
この追加上映会をご覧になられた方は、無料で3月21日のひ
とまち交流館での上映をご覧いただくことができます。感想会
へのご参加もお待ちしております。

『父さんへのポストカード』
映画上映会&感想会

上映会 3月21日(月曜日・休日)
第1回上映→13:30〜15:00 
第2回上映→15:15〜16:45 
1回目の上映をご覧になられた方は、無料で2回目の上映もご
覧いただくことができます。

感想会 3月26日(土)
18:30〜21:00 
映画を観て感じたこと、話したいことを交換し合う場です。聞
きたいだけの人もどうぞ。

会場:ひとまち交流館 (河原町五条下る東側)
上映会:第4会議室
感想会:第3会議室

市バス4,17,205号系統「河原町正面」下車 京阪電車「清水
五条」下車 徒歩8分 地下鉄烏丸線「五条」下車 徒歩10分
駐車場 最初の1時間400円、以後30分ごとに200円。台数に限り
がありますので、可能な限り公共交通機関でお越しくだ
さい。

料金:上映会1000円 感想会無料

映画の案内:日本でもスタンスカンパニーから配給された『プ
リンス.イン.ヘル』の監督であり、本作を監督したHIV
positiveでゲイのミヒャエル.シュトックは、子供の頃、父親
から性的虐待を受けていた。その25年後、彼は家族や友人たち
と会話をし、その虐待が家族それぞれにとってどういうもので
あったかを映画に描き出す。2010年のベルリン映画祭で上映さ
れ、同年の関西クィア映画祭でも日本初上映された大作。
原題:Postcard to
Daddy (http://www.postcard-to-daddy.de/)
監督:ミヒャエル.シュトック Michael
Stock (http://michael-stock-filmemacher.de/)
時間:86分 制作2010年(ドイツ) 
字幕:日本語.英語
字幕協力:関西クィア映画祭(http://kansai-gff.org/
音声:ドイツ語

代表連絡先.お問い合わせ:『父さんへのポストカード』上映
実行委員会
電話:090-8237-8417 メール:yakabicci@ezweb.ne.jp

★追加上映会のご案内★
 
 日時:3月15日(火)
    19:30〜21:00 
  
 会場:mocomococafe 2階 
    烏丸丸太町を東へ、ひとつめの信号【間之町通り】を
南に下ル3軒目


市バス10,51,65,93,202,204号系統「烏丸丸太町」下車 地下
烏丸線丸太町駅」下車 徒歩3分 
駐車場はございません、近くのコインパーキングをご利用下さ
い。

料金:上映会1000円 (ほうじ茶つき) 感想会無料
mocomococafe一階のカフェスペースでカレー(700円)とホッ
トサンド(600円)をご用意しております。映画上映前まで営
業しておりますので、どうぞお立ち寄り下さい。なお、本会上
はご覧いただける収容人数に限りがありますので、あらかじめ
ご了承ください。

当日のお問い合わせは、mocomococafe(075-634-6796)までお電
話下さい。

☆『父さんへのポストカード』上映会実行委員会より☆

 父さんへのポストカード、なのに私に届いたポストカード。
あなたを知っていました、と私の心はミヒャエルと対話してい
た。サバイバーたちに、届いたポストカード。悲しいけれど、
その軌跡はよく知っていて、愛と死と生きる勇気の苦しさせつ
なさが、めいっぱい詰まっている。
 性暴力サバイバーが、何をどう、闘っているのか、知っても
らいたい。わからない、のはいいんです。でも、きっとあなた
セクシャリティを語ることにつながっていくはずだから。
(やかびゆうこ)
 
 作品を観ながら私は思い出していました。出会ってきた仲間
のことを。彼らが見たもの、考えたこと、感情、体験を、語っ
てくれた話を思い出していました。
 今もどこかで生き延びている彼らのことを、まだ繋がれてい
ないけれどどこかに居る彼らのことを、もう二度と会うことの
できない彼らのことを。私は思い出していました。
『親は子を愛すべき、愛するもの』それがフツー。『子は親を
愛すべき、愛するもの』それがアタリマエ。ほんとうにそうで
すか?加害.被害者関係になる可能性をも孕んでいるのが、親
子というもの、家族というものではないでしょうか。
父から息子への性的虐待は実在します。父から娘へ、母から息
子.娘へとも在るように。
 大したことじゃないと、自分の気持ちをおいてけぼりにしな
いでほしいと願ってます。されてきたことが『愛』だと刷り込
まれて傷ついて、してきたことは『愛』だと思い込んで傷つけ
てきました。とても深く。あなたのそれは『愛』です
か。
(弥生)

 私には、ミヒャエルの父親を、「異常な」人として消し去っ
てしまいたくなる衝動が強くある、と同時に、自分の中にも絶
対に消し去ることのできない何かが間違いなくある、と思う。
私は、男性として自分のセクシャリティの「わからなさ」を抱
えているからこそ、それが他人への暴力に繋がっているのでは
ないかと恐れている。長い時間と幾度もの中断を挟んで、自ら
を語るための言葉を重ねていくミヒャエルとはあまりに対照的
に言葉を持たない加害者である彼の父親。そこにこそ、男性の
セクシャリティについて、猥談にするのでも、抹消するのでも
なく語るための鍵が確かにあると思う。この上映会を通じてそ
の鍵を探したいと思う。
(羽田孝之)

 私は無邪気さ.冷酷さを求めて、ゲイの監督の作品としてこ
の映画を見に行きました。しかし映画の中の監督は優しい。父
親に対して、母親に対して、家族に対して。まわりの、そして
自分の中にもある(と私は思います。)無邪気さ.冷酷さに今
まで傷つきすぎてきた姿がそこにあるように思いました

(白河貴美)