「手招くフリーク」

手招くフリーク―文化と表現の障害学

手招くフリーク―文化と表現の障害学

倉本智明さん編著の、マージナルな位置にあると思われている人々やそれに関する観念についての論考を集めた本。著者たちの多くは1970年代生まれの若手研究者たちであり、現在形の新鮮な問題意識のありかを知ることができる。障害学とカルスタがゆるやかに結合したような領域なのだろうか。アルビノについての2本の論考は興味深かった。障害学、倫理学社会学のあいだの緊張関係を認識しているかぎりにおいて、これらの試みは着実な意味を持っていくことだろう。