多声性の環境倫理

多声性の環境倫理―サケが生まれ帰る流域の正統性のゆくえ

多声性の環境倫理―サケが生まれ帰る流域の正統性のゆくえ

福永真弓による、米国カリフォルニア州マトール川の実地調査の成果をまとめた研究書が刊行された。環境倫理学というと、机上の哲学倫理論がまだまだ多かったりするが、これは現場に根ざした興味深い調査といえるだろう。『現代文明学研究』に掲載された論文「正統性をめぐる〈場〉としての流域:現場から環境倫理を再考するために」も織り込まれて、再構成されている。