仏教系無宗派のための、家庭でできる「法事法要」
- 作者: 橋爪大三郎
- 出版社/メーカー: 径書房
- 発売日: 2008/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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橋爪大三郎さんが監修した、僧侶を呼ばずにおこなう、超シンプル法事のやりかたの本である。法事の基本は、身近な人々が故人をしのぶことなのだから、親しい僧侶がいない場合は、別に僧侶を呼ぶ必要もないわけで、むかしお釈迦様が説いたような世界観にのっとって、家庭で故人をしのび、生と死をあじわう機会にするのがよいという趣旨である。そのときには、仏教の宗派など関係ないから、「仏教系無宗派」ということでいいではないかと主張する。
この本は、その家庭法要のやり方を、実際にどうやるのかを丁寧に提案する実用書だ。橋爪さんらしい明晰な仏教理解と、その現代的な解釈は、教えられることが多い。初期の名作『仏教の言説戦略』以来のお得意分野ですしね。
橋爪さんの最近の著作の中では、出色のように思われる。(しかし、「がんばれ仏教」という章タイトルは、同僚の上田紀行さんからの影響か?)