『日本人の死生観を読む』島薗進

日本人の死生観を読む 明治武士道から「おくりびと」へ (朝日選書)

日本人の死生観を読む 明治武士道から「おくりびと」へ (朝日選書)

島薗さんの新著。「おくりびと」から始まり、志賀直哉折口信夫、岸本英夫らの死生観へと進んでいく。なかでも、太平洋戦争において死に直面せざるを得なかった者たちの死生観の分析は重要なものだと思った。散華、特攻、虚無、これらに向かい合う精神というのは、どのようなものだったのだろうか。本書は東大の死生学プロジェクトからの成果物であるが、論文集とは違って、とても読みやすい本となっている。