さようなら、ドラえもん

さようなら、ドラえもん 子どものためのテツガク教室

さようなら、ドラえもん 子どものためのテツガク教室

中島さんの新著。今回は、カント哲学を基軸にして中学生を仮想読者として書かれた哲学入門。著者自身はカトン先生として出てくる。ある意味、まっとうな哲学倫理の入門書と言えるかもしれない。が、これどう考えても小学生向けでは。哲学に興味をもつような中学生は、こんなものはたぶん読まずに、いきなりカント入門とか原著に手を出すように思うが。ドラえもんで引っかかるのは小学生だろうし、内容も小学校高学年向では。このあたりの出版社の意図がいまいち見えない。

そういえば、先週、ジュンク堂で本を探していたら、小学生くらいの女子が、仏教コーナーで、仏陀の教え的な本をずっと立ち読みしていた。もちろん専門書ではなかったが、知の勝った子どもはこういうふうな行動をするのだなあと思った次第である。