「バブル女は「死ねばいい」」

バブル女は「死ねばいい」 婚活、アラフォー(笑) (光文社新書)

バブル女は「死ねばいい」 婚活、アラフォー(笑) (光文社新書)

扇情的なタイトルに惹かれて読んだ。アラフォー世代女性と、団塊ジュニア世代の女性のあいだに、かなりの断絶と確執があるという指摘は面白かった。しかし、全体として、個人的な恨み?と世代論をごっちゃにしている感がある。また、ナイーブな本質主義があちこちにあり、ちょっとねという気になる。男性観も貧弱で、「草食系男子」とか言うけど若い男性たちのの性欲は減少しておらず、「男はおっぱいには逆らえない。おっぱいのために働くのだ」(170頁)と。(おっぱいとはエロのこと)。もちろんデータはまったく示されていない。

そして団塊ジュニアを代弁する著者の結論は、

子どもを産むこと、そして、子どもを育てること。これ以上に価値がある「生きる理由」が他にあるのなら教えて欲しい。あんなに豊潤で愛おしい存在が他にあるだろうか。(200頁)

である。かつて元気のあったころのフェミニストは、こういう論が現われたときに、「また男が仕掛けた女による女叩きがはじまった!」と反応した。いまのフェミニストは、こういう本を見たときにどう反応するんでしょう。