「自由への問い8・生」

生――生存・生き方・生命 (自由への問い 第8巻)

生――生存・生き方・生命 (自由への問い 第8巻)

加藤秀一さんが編集した本。副題は「生存・生き方・生命」。加藤さんのパート「<生む自由/生まれる自由>のためのノート」と、加藤・岡野対談は、私の最近の問題意識とそのままかぶっている。誕生ということが今後とうぶんの哲学的焦点となる論点であることはまちがいない。たしかにアーレントはそれに早くから着目していたが、現代ではもっと大きな展開が必要だろう。私もあと数年の内に、これを中心課題のひとつとした本を書きます。加藤さんの議論はたくさん参照させてもらう予定。でも、答えの方向は加藤さんと私ではまったく違うように思える。それは加藤さんが議論を大きくまとめるまで待たないと分からない。この本には杉田俊介さんの「小さな社会圏についてのノート」も収められており、加藤さんと隣接する問題意識の展開が見られる。