パーソン論再考:パーソンとペルソナ

パーソン論を再度根底から批判して、パーソンにかえて「ペルソナ」の概念を提出した論文を発表しました。ここから全文が読めます。

森岡正博「パーソンとペルソナ:パーソン論再考」
http://www.lifestudies.org/jp/persona01.htm

内容については本文を読んでほしいが、拙著『生命学に何ができるか』(2001年)での議論が非常に不充分だったので、それをもういちどやり直して、パーソン論の弱点にさらに迫ってみました。とくにそこで行なった思考実験については、みなさんの反応をお聞きしたいと思います。

また、関係性のうえに立ち現われる「ペルソナ」という概念を導入して、いままで主張してきたことに新しい形を与えました。パーソンとペルソナの区別というのは、生命倫理でははじめての試みなのでは? もちろんいままで関係性志向の対論は出ていたけど(「脳死の人」以来の私のも含め)、こういう概念化は新しいのではないかなあ。最後のほうは、面白くなったところで終わり、という感がありますが、続きもちゃんと書きますのでよろしく。