Masae Kato, Women's Rights?: The Politics of Eugenic Abortion in Modern Japan

Women's Rights?: The Politics of Eugenic Abortion in Modern Japan (Publications Series Monographs)

Women's Rights?: The Politics of Eugenic Abortion in Modern Japan (Publications Series Monographs)

加藤雅枝さんの博士論文がアムステルダム大学出版会より刊行されるようです。博士論文はいただいていましたが、これで全世界で読めるようになり、とてもよいことだと思います。日本のリブと障害者の優生保護法改悪反対運動について詳述されており、そのなかから女性の権利について考えていくというもの。田中美津の「中絶は既得の権利か」論も重要視されており、そのあたりのテキストも全文英訳されてます。私の「生命学に何ができるか」も引用されてました。私の本と同じ資料・テキストを用いながら、おそらく別の展開になっているようにも思うので、入手したらさっそく読んでみたいと思います。本になってどのくらいブラッシュアップされたのかな。

しかしこれで日本のリブと障害者運動の言説史がはじめて英語世界に本格的に紹介されることになりましたね。きっと、脳死と同じように、いろんな方面から注目を浴びてくると思います。あの時期に問題提起されたことを、みんなでもっと考えて行きたいです。「生命学に何ができるか」も、この展開を受けて書き直さないといけなくなったな。

というわけで加藤さんおめでとうございます。