これが「政治」の醜さでしょう@参議院

7月7日午前に行なわれた、私の参議院での発言
http://d.hatena.ne.jp/kanjinai/20090708/1247014793
で、「無呼吸テストを2回厳密に行なったのち長期脳死になった複数のケース」を論文を引用して紹介し、「長期脳死脳死でない」説を学問的に完全否定したのですが、同じ日の午後に行なわれた、議員間の法案説明で、それを公然と黙殺するやりとりが行なわれました。

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石井みどり参議院議員

たびたび問題になっております、小児には、長期脳死という問題が指摘されております。
脳死状態であっても、髪の毛が伸びる、爪が伸びる、歯が生え変わる、そして成長を続けていくと、いわれています。
私はこのような状態は脳死ではなくて、重症の脳障害ではないかというふうに思っておりますが、
どうも正確なところが、無呼吸テストをしたうえでも、多少、体重の増加があったとか、
そういう例も一例あるようには、聞いておりますが、
種々言われていることは、メディアを見てましても、非常に混同されて報道されているような気が致します。
正確な御説明を御願いいたします。


○富岡勉衆議院議員

委員の御指摘のとおりだと思います。すなわち、小児について、
脳死状態であっても、髪や爪が伸び、また、歯が生え変わる、そして成長を続けていくという、
いわゆる長期脳死の事例が報告されていることは、わたし自身も承知しております。
しかしながら、これらの事例はいわゆる臨床的脳死と診断されているに過ぎず、
臓器移植法において求められる厳格な法的脳死判定に係る検査、すなわち、
無呼吸テストや、時間をおいての二回の検査が実施されているわけではございません。
こういうった意味におきまして、このような状態にあるものは、法的に死とされているわけではございません。
小児の脳死判定に慎重さが必要であることはもちろんのことでありますが、
単なる臨床的脳死と法的脳死判定により、脳死とされていることは、区別して議論する必要があると思います。

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午前中の参考人質疑は、いったい何だったのですか?

これがA案をごり押ししようとしている議員たちの醜さでなくて、何? 石井みどり参議院議員、富岡勉衆議院議員、君たちは何を聞いていたの? こんな嘘っぱちのやりとりで本会議になだれ込んで、投票となるのですね?

ポイントがつかめない方は、ぜひ私の発言
http://d.hatena.ne.jp/kanjinai/20090708/1247014793
と比較してください。

>>こちらに続きがあります