ベーコン『学問の進歩』シェリング『学問論』

学問の進歩 (岩波文庫 青 617-1)

学問の進歩 (岩波文庫 青 617-1)

岩波文庫の重版本。フランシス・ベーコンが1605年に書いた『The Advancement of Learning』の日本語訳で、この本は「英語で書かれた最初の哲学書といわれる」らしい。内容はと言えば、哲学概説で、新書本みたいな感じ。ベーコンはおしゃべりである。のちに書かれる主著ノヴム・オルガヌムへの序章のような感じなのだろう。再度品切れになる前に持っておいてよい本かもしれない。

学問論 (岩波文庫 青 631-1)

学問論 (岩波文庫 青 631-1)

こちらも岩波文庫の重版本。こちらは初版が1957年である。1802年イエナ大学における講義録。

それは真の観念的なもののみがそのまま媒介なしにまた真の実在的なものであり、そういう観念的なものの外には他のものは何も存在しないといういっそう高い前提なしには、一般的にもまた或る特殊な場合においても、考えられないのである。われわれはこういう本質的統一を哲学のうちにおいてさえも実際は証明することはできない。それはむしろ一切の学問が学問たるための通路なのだから。しかしそれなくしては、一般に学問はないということだけは証明されるし、またともかく学問たらんとする要求をもつすべてのものにおいては、本来この同一、言いかえれば観念的なものへの実在的なもののこういう全的な同化が・・・意図されるということは立証される。(16頁)

ドイツ観念論ですなあ。