『魚は痛みを感じるか?』ブレイスウェイト
- 作者: ヴィクトリア・ブレイスウェイト,高橋洋
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2012/02/02
- メディア: 単行本
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ペンシルベニア州立大学教授・生物学魚類専攻ヴィクトリア・ブレイスウェイトによる衝撃の本。魚は痛みを感じているのではないかというのは、誰しもいちどは考えるだろうが、魚食文化日本においてはそれを脳裏から消すことで食文化が成立しているようにも見える。本書によれば、魚が痛みを感じるのは、様々な証拠により明らかである。「これまでに得られた証拠の重みは、魚が痛みを感じることを明らかにしていると、私は考えている」(203ページ)。だとしたら、水揚げ、魚の首はね、まるごと冷凍など、魚はどんな痛みに耐えていることになるのだろうか。著者は魚を殺すときの福祉的配慮が必要とする。またキャッチアンドリリースは、同一個体に対する拷問じゃないかとも思えてくる。倫理学はどう答えるべきなのだろうか???