札幌

北海道大学で開催された応用倫理国際会議に、昨年に引き続いて参加してきました。今年は、Andrew Lightを招いてミニシンポジウムEnvironmental Pragmatismを企画し、約3時間のシンポを行なって、その司会をやってきました。けっこう刺激的で面白かったと思う。環境プラグマティズムというのは、ライトが提唱しているプラグマティックな方法論のことで、理念的な対立にこだわるのではなくというか、そこをスルーして、とにかく環境危機回避のために一緒にやれるところはやっていこうということを方法論とし、価値については多元主義に立つというもの。米国の環境倫理学を知っているものに取ってみれば、こういうことが提唱される背景は分かるのだが、日本ではどうなのだろうということを思った。と同時に、イントロでも私はしゃべったが、日本の場合は水俣病(など)の市民運動こそが環境プラグマティズムの原形としてとらえられるのではないかという気がした。水俣から見た環境プラグマティズムという企画は、機会があったら、むしろ米国でやったら面白いと思った。

札幌はいいところですね。北大周辺の人々は、雪が降っても傘をささない。女性も頭に雪をのっけたまま歩いてる。たしか米国東海岸の人もそういう感じだったなあ。家に入ったとたんに蒸発するから。乾燥地帯はけっこう好きかも。